2025.10.06
麻酔を使った虫歯治療はどんなときに必要? 麻酔の種類と痛みの対処法
虫歯治療と聞くと「痛いのでは」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。特に初めて麻酔を受ける方にとっては、「どんなときに麻酔が必要なのか」「注射は痛いのか」「種類によって違いがあるのか」と疑問が尽きないものです。実際の虫歯治療では、症状や進行度に応じて麻酔を使うかどうかが判断されます。さらに、歯医者で用いられる麻酔には複数の種類があり、それぞれ特徴が異なります。今回は、虫歯治療で麻酔が必要になるケースと種類、痛みに関する対処法を解説します。
1. 虫歯治療で麻酔が必要になるのはどんなとき?
虫歯治療では、麻酔を使うかどうかは歯の状態や治療内容によって使用が判断されます。すべてのケースで麻酔が必要なわけではありませんが、痛みや処置の深さに応じて対応されます。
①初期の虫歯では不要なこともある
歯の表面のエナメル質に限られた初期の虫歯は、削っても痛みが出にくいため、麻酔を使わずに処置する場合があります。
➁神経に近い部分を削るとき
歯の中にある象牙質の深い部分まで虫歯が進行している場合、神経に近いため強い痛みを感じることがあるため、麻酔を使ってから治療を行うケースもあります。
➂痛みがすでに強く出ている場合
歯の神経まで炎症が広がっている状態では、ちょっとした刺激でも激しい痛みが出ることがあるため、麻酔を行って痛みを抑えながら処置することが一般的です。
④神経を取る治療(根管治療)のとき
歯の神経を取り除く処置では、歯の奥まで器具が入るため、基本的に麻酔が使用されます。
⑤痛みに弱い・不安が強いとき
症状の軽さにかかわらず、不安感が強かったり痛みに敏感な方には、歯科医師の判断により麻酔を用いることがあります。
虫歯治療における麻酔は、痛みを和らげるだけでなく、治療への不安を減らす役割もあります。治療前に歯科医師としっかり相談することが大切です。
2. 虫歯治療で使われる麻酔の種類
虫歯治療では、痛みを抑えたり処置をスムーズに行ったりするために、症状や処置の内容に応じていくつかの麻酔が使い分けられます。
①表面麻酔(塗るタイプの麻酔)
歯ぐきの表面にジェルやスプレー状の麻酔薬を塗布する方法です。注射の前に行うことで、針を刺すときの「チクッ」とした痛みを感じにくくなります。子どもや麻酔に不安がある方に使われることがあります。
➁浸潤麻酔(一般的な注射麻酔)
歯ぐきに細い針で麻酔薬を注入し、局所的に痛みを感じにくくさせる方法です。虫歯の深い治療や神経の処置など、多くの治療で使われる基本的な麻酔です。
➂伝達麻酔(広い範囲に作用)
下あごの奥歯など、麻酔が効きにくい部分に対して使われる方法で、神経の根元付近に麻酔を効かせて広範囲をカバーします。口の片側全体がしびれるような感覚になることがあります。
④笑気麻酔(吸入麻酔)
鼻から笑気ガスを吸い込むことで、ぼんやりとした状態になり、恐怖心や緊張をやわらげる効果が期待できます。注射の麻酔と併用することが多く、歯科治療に不安を感じやすい方に検討されることがあります。
⑤静脈内鎮静法(意識を保ちながら落ち着いた状態に)
腕から鎮静薬を点滴し、リラックスした状態で治療を受ける方法です。歯科恐怖症の方や処置が長時間に及ぶ場合に使用されることが多く、うとうとしながら治療が終わることもあります。
それぞれの麻酔法には特徴があり、症状や治療内容、患者さんの希望に応じて使い分けられます。不安がある方は事前に歯科医師に相談して、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
3. 麻酔の痛みを軽減するための対処法
虫歯治療などで麻酔を受けるとき、「できるだけ痛みを少なくしたい」と思う方は多いでしょう。ここでは、自分自身で意識できる対処法について解説します。
①リラックスを心がける
緊張すると体がこわばり、痛みを感じやすくなります。深呼吸をして肩の力を抜いたり、目を閉じて治療を受けることで、余計な力が入るのを防ぎやすくなります。
➁前日はしっかり休む
睡眠不足や体調不良は痛みに敏感になりやすい要因です。治療の前日は十分に休養をとり、体調を整えておくことが大切です。
➂口の力を抜く
注射の際に口周りに力が入っていると、針の刺激を強く感じてしまうことがあります。唇や舌を意識的にリラックスさせると、痛みを感じにくくなるでしょう。
④気持ちや不安を伝える
「痛みが心配」「緊張している」と事前に伝えておくと、歯科医師が配慮しやすくなることがあります。合図を決めておくと落ち着いて治療を受けやすくなる場合もあります。
⑤治療中に意識をそらす
音楽を思い出す、治療後の予定を考えるなど、意識を別のことに向けると、痛みに集中しにくくなります。気持ちを切り替える工夫は効果的です。
患者自身ができる工夫を取り入れることで、麻酔時の不安や痛みを軽減できることがあります。無理せず、歯医者に気持ちを伝えることも大切です。
4.渋谷 神泉の歯医者 ~眠れる森の歯科~ Dr.Lデンタルクリニック の麻酔治療
渋谷 神泉の歯医者 ~眠れる森の歯科~ Dr.Lデンタルクリニックでは、患者さんの不安を和らげるために、局所麻酔、静脈内鎮静法などの様々な麻酔法をご用意しています。
静脈内鎮静法は、スヤスヤと眠っているようなリラックスした状態で治療を受けられるため、歯科恐怖症の方や、長時間の治療が必要な方におすすめです。
親知らずの抜歯も、様々な麻酔法を活用し痛みや不安を軽減する治療を行っています。
難易度の高い親知らずの抜歯や複数本の抜歯も対応可能で、静脈内鎮静法を併用することで、リラックスした状態で治療を進めることができます。
また、静脈内鎮静法などを活用し一度の治療で複数箇所の治療を進める短期集中治療も行っています。
仕事や育児が忙しい方、海外からの一時帰国の方、通院回数を減らしたい方にとって効率的な治療プランを提案しています。
まとめ
虫歯治療で麻酔が使われるかどうかは、虫歯の進行度や痛みの強さ、治療内容によって判断されます。麻酔にはさまざまな種類があり、患者さんの状態や不安に応じて使い分けられます。痛みの軽減や不安への配慮についても、患者さん一人ひとりに合わせた対応が検討されます。渋谷 神泉周辺で歯医者の麻酔について心配な方は~眠れる森の歯科~ Dr.Lデンタルクリニックまでお問い合わせください。
監修:~眠れる森の歯科~Dr.Lデンタルクリニック渋谷神泉
院長 鈴木麟太郎 Lintaro Suzuki
【学会・所属団体】
日本口腔インプラント学会
日本審美歯科学会
日本歯科麻酔科学会
点滴療法研究会
高濃度ビタミンC認定医